ネタ泡

 竪琴の歌(石上玄一郎氏訳)

本日夕刊で、作家の石上玄一郎氏の訃報を知りました。 享年99歳。 氏の小説はほとんど読んでいませんが、私にとっては「エジプトの死者の書 宗教思想の根源を探る」(人文書院)の著者として忘れ難い方です。 この著作がアカデミズムの世界ではどのように…

 ネフェルカラ王とシセネ将軍の物語

ヘヌトの息子でテティという名の男が、夜になると王が一人で外出するのを見てしまう。 「上下エジプトの王であるネフェルカラ陛下は、夜になると全く一人で、他にだれも伴わずに出かけられた。テティは、王に気付かれないようにしながら動いた。彼は立ちどま…

 清き一票を

【追記】 12/2 投票締め切りました。 ご参加いただいた方、ご協力まことにありがとうございました。 予想を上回る「ていうか、あるのか最終回」占有率に感動しています。

 灰は灰に

よりによって酷暑厳しい夏のある日、私はキッチンで焚き火をしておりました。 裁断するのが面倒だったので、鉄鍋にノートを放り込んで燃やしたのです。 最も分厚いツバメノート2冊分もあったので思った以上に時間がかかり、間違っても火災警報器が鳴らない…

 「シェン 〜不滅の輪〜」あとがき

読みきり「短編」の体裁をとっていますが、もともとは「ケメトとデシェレト 豊饒と沈黙の地」という長編のラストシーンにあたります。 「ケメトとデシェレト」はネフェルマアト王が即位するまでの話です。そのため、この「シェン」にもオリジナルのキャラ名…

『ヘテ戦記』断筆のわけとか

ただ一度だけ登場させた「イズミル王」誕生に至る前夜話のつもりでした。 アマゾン城から帰還してのちあたりの出来事というつもりで書きかけたものの、本編でお父ちゃんの留守中にイズミル王子が着飾って我が妃を出迎えにいくのに遭遇、さらにはジダンタシュ…

 「今宵ばかりは」あとがき

これを最初に書きあげたとき「まるで○連れ狼のようじゃのぅ……」と思ったものです。とすればメンフィスは○五郎か?あー髪型はそれに近いが。 そもそもこのお話は「メンフィスが人殺しをしちゃったのって何歳くらいの時だと思います?」と王家ファンの方と話題…

 王位継承順位

第八話(「棘と蜜」)のなかで、メンフィス王子に姉上に対して「あの王妃がこの先父上の子を産む事態をお考えになったことはないのか?」とツッこませてみたのですが、弟の前だと性善説論者になってしまうアイシス姉さまにはするりとかわされてしまいます。…

 「ラテス追想」前夜譚とか

これもDesertWind様に奉納した「ホルスの旗幟のもとに」の番外編になります。「遊女ネフェルネフェルウ」の後日譚とでもいいましょうか。読み返すと、これは結局のところただイムホテプを驚かせたくてこれを書いたのかもしれない。どういう趣味思考なのか、…

 「遊女ネフェルネフェルウ」あとがき

この作品は、そもそも「ホルスの旗幟のもとに」をDesertWind様のセトの聖域をお借りして連載しているときに、読者の方から感想等を戴いてやりとりいるうちにぽかっと出来ちゃったお話でした。 「ホルスの旗幟のもとに」の冒頭で、「いかがわしい処に通う…